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2005年度(社)八王子青年会議所 理事長所信
(社)八王子青年会議所 第40代 理事長 石原常年
夢・若さ・行動力
すべては 愛する八王子 日本
そして地球のために
めまぐるしく変化する現代社会を生きている私たちは、これまで経験したことのない様々な出来事に遭遇しています。北朝鮮での核やミサイル開発、日本人拉致の問題、そして、イラクでは戦争終結後に武装グループによる外国人の拉致や殺害、無差別な自爆テロが頻発するなど、地球上で次々に起こる問題は、人間の本質や生き方が問われるものばかりです。
戦後、日本はアメリカに与えられた条件のもとで経済至上主義に組み込まれ、経済大国と言われるようになりました。飽くなき利潤の追求により、あたかも自然を支配したかのように資源を使い、大量生産、大量消費、そして大量廃棄をすると言ったシステムを追い求めることを善しとして来ました。この経済至上主義のもとでは昔からの日本人の精神や歴史・文化と言ったものは軽く扱われ、人間の「生き方」や「こころ」はあまり考慮されず、むしろ資本の増殖意志を妨げるものと考えられて来たのかも知れません。そして、カネとモノを追求した結果は、資産を増やし物質的な豊かさは得られたものの、その一方では、個人主義や利己主義と言った社会を築き、自然破壊などの問題を生じさせ、やがては現代社会の混迷やめまぐるしさを生み出して来たように思います。
日本はこれまでの一国平和主義や一国繁栄主義に終止符を打ち、アジアをはじめ地球全体に対して責任を担う立場にあると言うことを認識しなければなりません。世界経済の安定とさらなる発展に積極的に参加し、アジア諸国の技術や資金を支援する役割と、地球環境保全に貢献することが求められていると言えます。日本は政治や経済はもとより、あらゆる分野で先行したリーダー国としての自覚を持ち、アジア諸国との連携の強化を、より一層図っていく時であると考えます。
さらに、日本は新しい世界秩序の構築に積極的に力を発揮していくべきであると思います。人間と環境にやさしい経済や産業を目指すこと、人々の暮らしや人権のあり方、そして平和について地球規模の課題に挑戦し、地球環境保全による新たな文明を世界と共に創造することが必要であると考えます。つまり、これからは国際協調と人間の本質にもとづいて国家を創造することが必要であると考えます。自己決定と自己責任を重要とする地域社会の上に国家が形成され、そのもとに国際協調が行われることが理想的であると考えます。すべては地球全体の平和に繋がり、また、人々の生きる力に繋がるように私たちは行動してまいりたいと考えます。
また、私たちが暮らす八王子には閉塞感が漂っているように思います。大手デパートの撤退、八王子地方裁判所の移転問題、通過道路と化した甲州街道、そして駅前周辺を始めとする閑散とした通りや商店など、まちに元気があると感じることはできません。この蔓延した暗い雰囲気を打破するには、八王子の特性を活かしたまちおこしが必要であると考えます。
私たちは、この地域に根ざした活動を通して大きな夢を抱き、地域の特性を活かした様々なビジョンを描き、若者らしく行動し、時代の先駆者としてこの地域からその運動を展開してまいります。
<ひとづくり>
ひとづくりは単に子どもたちだけに向けられているものではなく、大人たちにも向けられています。近年、子どもたちの諸問題を見ると、犯罪の低年齢化や凶悪化、不登校、いじめなどが特徴に見られます。空想の世界と現実の世界との区別がつかない子どもたちが増えているように思います。マンガやアニメ、テレビゲームなどに熱中し過激な疑似体験が増えたことや道徳心の低下にその原因があるように思います。今、私たちは子どもたちにとって本来必要な、自然を体で感じたり、他者とふれあったりすることの大切さを見つめ直さなければなりません。
一方、大人たちは、今の子どもたちを取り巻く諸問題を他人事のように考え、時代や社会、学校にその責任を転嫁しているように見えます。それは大人たちが自分のこととして捉えなれない無関心さに原因があり、また、混沌とした今の時代に夢を描けず、生き方に迷っているからではないでしょうか。家庭においては、児童虐待や育児拒否と言った親自身の問題も生じています。間違った個人主義や放任主義、意味のない本人任せでは親の意味がありません。親自身が親としての責任をしっかり果していかなければなりません。
私たち八王子JCは、地域・家庭・学校・NPOなどとのネットワークに支えられながら、八王子森林パトロール隊と長年に渡り共に行動してまいりました。その活動を通して青少年を取り巻く様々な状況の変化、青少年開発(育成)の重要性と難しさは十分に認識しています。今まさに子育て世代の私たちが、未来を担う子どもたちの育成に強いリーダーシップを発揮し、その使命を果すべく行動していこうではありませんか。
私たちが暮らす八王子は、たくさんの山や川を有し、数多くの動植物が生息する豊かな自然に囲まれています。私たちは、このフィールドで子どもたちに必要な様々な事業を推進できる環境を持っています。自然を体で感じたり他者とふれあったりすることから、子どもたちは、思いやりや環境保全などの大切さを学び「道徳心」を養うことができると考えます。また、大人たちは子どもたちと同じ目線に立って、子どもたちのこころを見つめながら「教育力」を高め、道徳やしつけ、生き方を示せるようになることを求められていると考えます。
本年度、私たち八王子JCは、八王子の地域特性を活かした体験型学習事業を推進することにより、子どもたちが道徳心を養い、次世代のまちの担い手へとたくましく成長することを目指すと共に、大人たちの教育力向上を図りたいと思います。そして、あらゆるひとが生きる力を得られるまち・八王子の実現に向け運動を展開してまいります。
また、八王子JCの継続的な青少年育成実践の場として、八王子森林パトロール隊と、これからも共に行動してまいります。そして隊の更なる発展の為に努力すると共に、継続的支援のあり方や将来的な隊の自立と言った発展的な方向性も調査、検討してまいります。
<まちづくり>
1990年代当初、日本政府は「テンミリオン計画」を提唱し、年間1000万人の日本人の海外旅行者数を達成しました。その後、世界各地で起こる事件、事故、病気などの影響はあるものの、海外に行くことがひとつのステータスと言う価値観のもと海外旅行1800万人時代が目の前に来ています。ところが現在、日本を訪れる外国人は約524万人であり、外国人観光客の受け入れ人数は世界で35位、先進国のなかで最低クラスです。そのような現状を打破するために、行くことよりも来てもらうことの価値を見つめ直し、日本政府は「観光立国」を提唱し「ビジット・ジャパン・キャンペーン」を始めました。訪日外国人を倍増させる為に日本の魅力を世界に発信していく計画です。
私たちのまちに目を移してみると、八王子には多くの観光スポットが存在します。とりわけ有名なのは高尾山です。高尾山では動植物の自然観察はもちろん、自然を楽しむ様々なイベントも開催されています。また、ハイキングコースも難易度で分けられていますが、ケーブルカーやリフトがあるので子どもから年配のひとまで、誰でも気軽に山登りが楽しめます。このように多くの魅力を持つ高尾山には年間約250万人もの観光客が訪れています。
そこで、高尾山をはじめとする環境で八王子は観光立国の一翼を担うことができるのではないかと考えます。また、そのような環境のみならず八王子は歴史も古く文化財などが数多くあり、八王子まつりに代表されるように年間を通してさまざまな祭事・イベントが開催されています。それらに積極的に参画することにより八王子の歴史や伝統、文化にふれ地域特性を知り、広く市民の方々に対し郷土愛の喚起を促すことができれば、よりよい観光資源をさらに開発できるのではないかと考えます。
もともと八王子は、中央高速道路や主要な国道により大きな産業の集積地や物流拠点としてきわめて優れた立地条件を持っていますが、今後は圏央道の整備に始まり、更には横田基地の軍民共用化などが実現すれば、まさに八王子は国際的な交通の要衝となり、東京の西の玄関口になりうる新たな側面を持つと考えられます。しかし、交通網の整備などに伴うさまざまな弊害があることは否めません。そこで、これらすべてのものと共生していくことを前提に総合的なビジョンを描き、地域の力を開発していかなければなりません。
本年度、私たち八王子JCは、八王子の豊かな自然環境や歴史文化など、地域特性をうまく観光資源へと結びつけ、観光と言う視点から八王子の魅力を広く発信していきたいと思います。多くのひとに八王子へ来てもらうことから地域経済の活性化へと繋がるものと考え、自然豊かな八王子、この八王子から日本へ、そして世界へ向けて観光立国を目指し、その実現に向け運動を展開してまいります。
さらに、国内外から八王子を訪れるひとに、ホスピタリティ(親切なおもてなし)精神を持って接することは最も大切なことです。つまり、すべてのひとに対して違和感や偏見を持たず、先入観を無くすと言うことです。市民の方々に向け、このホスピタリティ精神の啓蒙を行うことにより、市民一人ひとりが国際社会の一員であることを認識し、やがては八王子が高い評価を受ける国際都市へ発展できると考えます。
<新たなステージへ>
今は様々な目的や価値観を持った団体がいろいろ存在する時代へと変化しています。そういう時代だからこそ、「私たち責任世代がやらなければならないこと」、「青年会議所だからこそできること」、それらをしっかり認識しなければなりません。一致団結して強い組織力と団体としての個性をしっかり示さなければなりません。強い組織力と個性を築くためには、まず全員で会員の拡大に取り組まなければなりません。そして、(社)日本青年会議所、関東地区協議会、東京ブロック協議会へ出向するメンバーを支援し、出向先からの情報を全てのメンバーで共有することが重要であると考えます。そうしたことが(社)八王子青年会議所の活性化に繋がり、さらに会員啓発を図ることで内部充実した元気なLOMが創造されると考えます。また、その上で他団体とのネットワークをさらに広げ、コラボレーション(協働)により活動と運動に新しい広がりを創造していくことも、ひとつの手段として必要なのではないでしょうか。
また、八王子JCはホームページやJCニュースなどを活用して市民に向け多くのことを受発信して来ました。今後はさらに充実させ、ひとりでも多くの市民にJCの存在を示すと共に、ITを活用した地域貢献も果していきたいと考えます。
1966年に誕生した(社)八王子青年会議所は、2006年度に創立40周年を迎えます。したがって本年度は、その企画と準備を進める大事な1年間になります。本年度から青年会議所は昭和40年生まれ以降の、俗に新人類と呼ばれて来た世代を中心に構成される時代となりました。我々JC New Generationが「夢・若さ・行動力」を持って、愛する八王子・日本、そして地球のために、明るい豊かな社会の実現を目指し、新しい時代を築いてまいります。
最後になりますが、2005年度(社)八王子青年会議所第40代理事長の重責を与えていただきましたメンバーの皆様と先輩諸兄、またメンバー一人ひとりを支えていただいているご家族と企業の皆様に心より感謝申し上げると共に、力の限りこの職責を全うすることをお約束いたします。併せて、皆様からのより一層のお力添えを心よりお願い申し上げ、私の所信といたします。
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